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前回の記事では、「常連客を増やすためにすべきこと」について解説しました。
売上を上げる方法は色々ありますが、そのうちの一つであり、最も効果的に成約率を上げる方法が営業スクリプト(営業のための台本・手順・マニュアル)の使用です。その方法について解説していきます。
成約率を上げるため営業スクリプトを作成する
営業に必要なスクリプトを作成して社内で共有するだけなので、あまりコストはかかりまん。ただし、作成するために時間はかなりかかるかと思います。
時間は掛かりますが、何より、社内の営業スキルの向上のために、すぐに取り組める行動です。
例えば、あなたの会社10、20人の営業マンがいたとしましょう。当然ですが、それぞれの売上の成果にはかなりの個人差がでるはずです。
100件訪問して30件、100件訪問して10件、100件訪問して1件しか契約のとれない営業マンもいます。もしかして100件訪問して1件も取れない営業マンもいるかもしれません。
営業マンの中にも営業に向いている人、営業に向いていない人もいるでしょう。
では、100件訪問して30件、100件訪問して10件の契約をとる営業マンは、一体どんな営業をしているのでしょうか?そのやり方を会社全体の営業スクリプトとして使えれば、もっと営業の成果が出ると思いませんか?
営業スクリプトを作成方法とは?
ひとつの例ではありますが、優秀な営業マンに同行して、その営業の手順、会話の特徴などをメモや録音して、列挙して、スクリプトにします。100件訪問して1件、全然契約とれない営業マンのやり方も同じようにスクリプトにして2つを比較します。
そうすることで、どこが違うのか、優秀な営業マンはどのような手順で初回の訪問から契約につなげているのかわかるはずです。そのポイントになる点をまとめて、手本になる営業スクリプトを作成します。
その次にその草案スクリプトを他の社員にも適応できるように、できそうなところから優先順位を決めていきましょう。そうやって社員教育用の資料を作成します。
社員教育用資料が完成したら、関係者で実際に社内研修を実施します。その際には、その優秀な営業マンのやり方をビデオに録画して、みんなでその良い点を見つけて話し合うのもよいと思います。
また、いくつかのケースをあげて各社員にデモを行ってもらいながら、グループで改善点を話し合うのも効果的です。
こうした営業スクリプトの活用、社員教育の実施によって、100件訪問して1件、全然契約とれなかった営業マンが2件、5件、10件など契約がとれるようになれば、成約率は大きく飛躍します。
しかも、営業マン全員で取り組めば全体の営業スキルも上がりますし、会社にとっても非常に良いことです。
営業スクリプトがないのであれば、是非作成することをオススメいたします。
また、営業スクリプトは1回限りの作成で終わりというものではありません。時々見直して、より良いものにしていきましょう。
トークスクリプト活用のポイント
トークスクリプトは、営業活動でうまく活用できなければ逆効果となってしまう恐れがあります。 ここでは、トークスクリプトを使用する際に意識するべきポイントを解説します。
- トークスクリプト通りに読まない
トークスクリプトをただ読み上げると、まるでマニュアル通りに読んでいる機械のようになってしまいます。 顧客の課題は大きなカテゴリーに分類することはできても、一人ひとりや一社一社が置かれている状況は異なります。すべての相手に同じトークスクリプトで対応してしまうと、相手は機械と話しているかのように感じてしまいます。 相手の返答に応じて適切な返しをするように心がけましょう。
- ペーシングを意識する
トークスクリプトを活用する際は、ただ読むのではなく顧客のペースに合わせることを意識しましょう。 相手のペースに合わせることをペーシングと呼びます。相手のペースとは、「話すスピード・声のトーン・話す割合・距離感」のことです。人によって話すスピードや思考の速度は異なります。 早く結論を出せる人もいれば、ゆっくりと思考してから発言する人もいるでしょう。相手との信頼関係を構築するためにも、会話のペースを意識しましょう。
- 抑揚をつけて話す
トークスクリプトを読み上げる際は、話し方に抑揚をつけるように意識しましょう。 淡々と一定のペースで話をされると、相手からすると「どこが大切な情報なのか」が分かりにくくなってしまいます。聞き手は内容が頭に入らないだけでなく、次第に睡魔に襲われてしまう恐れもあります。 トークに強弱やメリハリといった抑揚をつけることで、大切な情報を伝わりやすくしましょう。
やるべきタスク
- 発生しそうなスクリプトを列挙し、優先度を決める
- 草案スクリプトと社員教育資料を作成する
- 社員教育を実施。今後の新人向けのための録画する
- 定期的にスクリプト実施状況を確認する
- 各スクリプトに対してステップ1~4を繰り返す